アスランの毛は相当触り心地が良い。
動物好きのキラは幾度となくたくさんの動物を触ってきたが、こんなにもさわり心地の良い毛並みは生まれて初めてだった。
細すぎず太すぎず、柔らかすぎず硬すぎず………
そんな絶妙なバランスをとった毛並みを何時間と触り続けても飽きることはないだろうとキラは思う。
だが…………

バッ

アスランを触り始めてキッカリ20分。
唐突にアスランは立ち上がるとどこかへ去っていってしまった。

〈ほんとに愛想の無いやつ。〉

キラは頬を膨らませ軽く睨むように彼が去ったほうを見つめた。
しかし不思議と嫌な感じではない。


時々、キラはアスランが猫なのか疑わしく思うときがある。
そう思う一つ目の理由に、アスランは時々キラが読んで床に散らかしたままの雑誌をじっと読んでいるようなしぐさをするのだ。
しかも器用にページまでめくっている。
ちなみにその雑誌は大学から配られる完全勉学用のおよそ猫が読んで理解できるはずのない代物だ。
二つ目の理由は雰囲気だ。
動物らしさがまるで感じられない。
アスランのとる行動一つ一つが計算されているかのようにきびきびしているのだ。
まあ上品過ぎるというかなんというか。
とにかくアスランは猫らしくない。
だからキラはふと考えてしまう。

〈アスランが人間だったらよかったのに………〉

そしたら絶対アスランは美人だったに違いないだろう。
いや、アスランはオスだからオスの彼に美人っていうのも可笑しな話だが。
とにかくアスランが人間だったら人目を惹くいい男性になったに違いない。
なんたって猫のままでこんなに綺麗なのだから。
アスランを初めて見たあのときの感動をキラは一生忘れないだろうというくらい強烈に覚えている。
そんな馬鹿げた妄想をしているときだった。


『今夜1時頃、1万年に一度とない流星群が………』

「うそ!!流星!!」

思わず大きな声が出てしまった。
実はキラは一度も流星を見たことがなかった。
昔から都会育ちだった為に住んでいる家からはあまり星が見えなかったのだ。
しかし、今キラが住んでいるこのマンションは比較的都会から離れているので星空は綺麗に見える。

「ねぇ、アスラン!!今日流星見えるんだって!!」

キラは浮き足たちながら再びアスランとじゃれるべく彼を探しにいった。




言い訳↓(反転)

書き忘れてましたが、この話は現代パラレルです。
コロニーとかMSとか一切出てきませんので。
あと、猫がどうやって雑誌のページめくるんじゃとかいうつっこみは無しで。

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